ベゴニアは約2,000種以上の(クリスマスローズの100倍)の原種があり、 そこから生まれる交配種に至っては星の数ほど。
幅広いバリエーションがある植物です。
ベゴニアの原種は、赤道を取り巻く熱帯・亜熱帯気候(オーストラリアを除く)の、 世界中の地域に分布しています。
茎がすらりと伸び、個性的な葉を茂らせながら、シャンデリアのような花房をつける品種が多いタイプです。
開花時期は、桜の開花が始まる春から霜が降りる晩秋まで。
屋外の日陰や木漏れ日があたる程度の、風通しのよい場所でも育てることができます。
木立性ベゴニア “流れ星”
ベルベットのような黒い葉や、着物の絞りのような突起状の葉など、 そのバリエーションの豊富さから、コレクターが多い人気のタイプです。
根茎がワサビの茎のように太くなり、地表を這うように伸びるのが特徴。
丈が高くなりすぎることなく、やや光が届きづらい場所でも育てられるので、 これまで植物を置くことを諦めていた場所でぜひ栽培してみてください。
湿度を好むタイプが多く、テラリウムで育てるのもおすすめです。
根茎性ベゴニア “黒鷲”
バルブをもつタイプで、 多肉植物のコーデックス(塊根植物)を思わせる基部が魅力のグループです。
年々太くなる基部に水分を蓄える為、木立性ベゴニアよりは水を控えめに与えます。
先端に素朴な花が咲き、細葉が茂る趣のある姿になるので、和風テイストでも楽しめるベゴニア。
球根性ベゴニア
“アメイジングレース”
木立性ベゴニアは、更に細かく分類があります。
矢竹型・叢生型・つる性・多肉茎型。
それぞれ樹形や大きさ、花数や咲き方など多種多様です。
茎が直立し、竹に似て節がやや太くなり、上に伸び行き、やや高さが出る。
種本来の高さまで伸びると根元から新しく太いシュートが伸び出て茂る。木立性ベゴニアの中で最も品種が多い。
シャンデリア咲きの花が多く、見応え抜群。
茎は柔らかい草質で、地際から多くの茎が多数伸び、叢生(そうせい)し、こんもりと茂る。
茎は細く、枝分かれし易い為ハンギングに向く品種も多い。
茎がしなやかに、つる状に匍匐し、伸びゆくため、ハンギング仕立てにしても楽しめる。
茎は多肉質で太く、直立して伸びる。
節間が短く、あまり枝分かれせず、こんもりと茂る。
多肉質の為乾燥に強いが、過湿には弱いので、乾かし気味に管理する。
このタイプの園芸品種数は少ない。
矢竹型
“アナングレース”
叢生型 “ベネズエラ.sp”

つる性型 “オロココ”

多肉茎型 “ゴールデンガール”
木立性ベゴニアの中でも、矢竹型と呼ばれるタイプに多く見られる、豪華な花の咲き方を言います。
ベゴニアは、雄花と雌花が同じ株に存在します。
ハート型の雄花が咲いた後、その花の茎が分岐し、次の雄花を咲かせます。
“咲いては散る” を何回か繰り返し、最後に雌花が付きシャンデリア状の花房になります。
最初の雄花が咲いてから雌花が咲くまでのサイクルは、長い品種では2ヶ月程で、1房の開花期間がとても長いです。