木立ち性ベゴニア
木立性ベゴニアの分類
木立性ベゴニアは茎の性質や伸び方で以下の4つに分類されます。
①矢竹型 CANE TYPE
茎が直立し、竹に似て節がやや太くなり、種本来の高さまで伸びると
、根元から新しく太いシュートが伸び出て茂る。木立性ベゴニアの中で最も品種が多い。

矢竹型 (プリズム)
②叢生型(そうせいがた) SURAB TYPE
茎は柔らかい草質で、地際から多くの茎が多数伸び、叢生(そうせい)し、こんもりと茂る。
茎は細く、枝分かれし易い為ハンギングに向く品種も多い。

③つる性型 TRAILING TYPE
叢生型(ブライダルベール)
茎が細く、つる状になり、ハンギング仕立てに適する。

④多肉茎型 THICK STEMED TYPE
つる性型(ソラナンテラ)
茎は多肉質で太く、直立して伸びる。
節間が短く、あまり枝分かれしない。多肉質の為乾燥に強いが、過湿には弱いので、乾かし気味に管理する。
園芸品種の数は少ない。

木立性ベゴニアの育て方
多肉茎型(ゴールデンガール)
置き場所
・ 春(桜の開花宣言の頃)~秋(霜が下りる晩秋)までは、戸外の明るい日陰、又は木漏れ日が当たる程度の
風通しの良い場所で管理をします。
強い日差しは葉やけを招きますので、よしず等で遮光をし、柔らかい日差しの下に置くようにします。
盛夏には北側の涼しい場所に避暑させたり、室内の半日陰に移動するなど、
猛暑の中にも涼を感じさせる工夫もされると良いでしょう。
・晩秋~冬にかけては室内に取り込み、明るい窓辺で管理をします。
・ 冬季は日照量が少なくなるので、明るい窓辺でしっかりと日光に当てます。
水遣り
・ ベゴニアは水をさほど好む植物ではありません。
鉢の表面が乾き、数日したら鉢底から流れ出るほど、たっぷりと水を遣ります。
夏季は表土が乾いたら行いますが、根に負担のないよう、早朝や涼しい時間帯に実施します。
冬季は成長も緩やかになりますので、やや乾かし気味に管理をします。
施肥
・ ベゴニアの生育期にあたる、春~秋にかけて置き肥をします。
加えて、連続開花の時期には液肥を2週間に1回のペースで実施すると良いでしょう。
35℃ほどの盛夏には、活発な生育も若干小休止しますので、その頃には液肥も控え、
秋のお彼岸過ぎを目安に再開をします。冬季は施肥をストップし、水やりだけ行います。
用土
・ 排水性と保水性のある、やや弱酸性の土。
赤玉小粒3:バーミキュライト3:ピートモス2:鹿沼土1:べラボン1 等上記を参考に元肥を混ぜ込みます。
植え替え
・ 適期は春~秋ですが、根が張ってきたら一回り大きな鉢へ植え替えます。
鉢のサイズに比例し、株立ちも大きくなるので、コンパクトサイズのまま楽しみたい方は、
根鉢の周囲の土を落とし、根の先端の1/3をカットし、元の大きさの鉢に、新しい用土と共に植え替えます。
切り戻し
・ 切り戻すことにより、より分岐した良い株立ちになります。
株によっては一季咲き、二季咲き、また四季に咲く品種と様々ですので、切るタイミングに迷いますが、
4月~11月の間に適宜行います。
例えば、一度花を愛でた後の6月頃行うと、翌春には分岐した花付の良い草姿に仕立てあがります。
その際、なるべく下から1~2番目の葉を伴う葉芽の上で思い切って切り揃えます。

1本立ちの寂しい株

下から2芽目、葉を伴う芽の上でカット

5~6カ月後には
下から分岐した株姿に

葉やけ
木立性ベゴニアの中でも、矢竹型と呼ばれるタイプに多く見られる花の咲き方を言います。
ベゴニアは、雄しべだけを持つ雄花と、雌しべだけを持つ雌花が同じ株に存在します。
始め二枚貝の様な雄花を咲かせます。その後、その花の茎は二股に枝分かれ、
またそこから雄花を咲かせ、そして、開花させては落下、咲いては散る、を繰り返し、茎を分岐させます。これを、品種によっては、5回~6回繰り返し、最終的には数多く枝分かれしたそれぞれの先端に雌花が
付き、たわわなシャンデリア状の花房になるという訳です。
この雌花はふつう落ちにくく、比較的長く観賞出来ます。
シャンデリア咲きとは

シャンデリア咲きの雌花とハート形の雄花(ドリームスター)


シャンデリア咲きの花房
(天女の舞)
シャンデリア咲き雌花
(ドリームスター)